この記事を読むとわかること
- Slackを正しくログアウトする具体的な手順
- 会社PCや共有端末で起こりやすいトラブルの実例と対策
- ログアウトを習慣化するためのチェックリストと工夫
会社の共有PCで夜遅くまで作業していたある日、疲れたまま席を立ち、Slackをログインしたままにしてしまった――そんな「ヒヤリとする瞬間」を経験した人は少なくないはずです。
翌朝になって気づいたり、同僚にそっと指摘されたり、小さな抜けが、意外と大きな不安につながることがあります。
Slackのログアウトは、派手ではないけれど、チーム全体を守るための大切な習慣。
だからこそ、確実に、迷わず、落ち着いて操作できるようにしておきたいものです。
この記事では、Slackを正しくログアウトする方法と、会社PC・共有端末でトラブルを起こさないための実務的なポイントを、丁寧に整理してまとめていきます。
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- Slack ログアウトの基本|デスクトップ・ブラウザ版の正しい手順
- Slack モバイル(iOS/Android)のログアウト方法|ワークスペース切替時の注意点
- 会社PC・共有端末で Slack を使うときの注意点|「トラブルを起こさない」ための視点
- Slack の「他デバイスからのログアウト」機能|全セッション解除で安心を確保
- 管理者向け|Slack のリモートサインアウト(Enterprise Grid)
- 実務で使える「Slack ログアウトチェックリスト」
- ログアウトを「習慣化」するコツ|仕組み化でヒューマンエラーをなくす
- Slack ログアウトに関するよくある質問(FAQ)
- まとめ|Slack ログアウトは「安全の積み重ね」
- 情報ソース・引用元
Slack ログアウトの基本|デスクトップ・ブラウザ版の正しい手順
まずは、もっとも利用頻度の高い「デスクトップアプリ」「ブラウザ版」から確認していきます。
ここが押さえられていれば、会社PCでのログアウト忘れはかなり減らせます。
デスクトップ/ブラウザ版でのログアウト手順
Slack公式ヘルプでは、デスクトップ・ブラウザ版のサインアウト手順が次のように案内されています。
参考:Slack 公式ヘルプ:Sign out of Slack
- Slackを開き、画面左上のワークスペース名(またはワークスペースアイコン)をクリックします。
- メニューの中から「サインアウト」(Sign out)を選択します。
- 確認ダイアログが表示された場合は、内容を確認して実行します。
アプリを「×ボタンで閉じる」だけでは、セッションが残ったままになっていることもあります。
「閉じる」=「ログアウト」ではないと意識しておくと、トラブルを防ぎやすくなります。
全セッションからサインアウトする方法
「自宅PC」「会社PC」「ブラウザ」「スマホ」など、複数の端末からSlackにログインしている場合、一括でサインアウトできる機能を知っておくと安心です。
Slack公式ヘルプでは、アカウント設定から次のように操作できると説明されています。
- Slackの右上のプロフィールアイコンをクリックします。
- 「プロフィール」→「アカウント設定」(Account settings)を開きます。
- 「セッション」関連の項目から、「Sign out all other sessions」(他のすべてのセッションからサインアウト)を実行します。
「うっかり共有PCでログアウトし忘れたかも…」と不安になったとき、この一括ログアウトを習慣にしておくと、精神的な安心感が全く違います。
よくあるつまずきポイント
- アプリを閉じただけで「ログアウトした」と思い込んでしまう
- ブラウザ版とデスクトップアプリの両方にログインしていることを忘れる
- 「全セッションからログアウト」の存在を知らず、不安を抱えたままにしてしまう
「画面を閉じるだけでは、会話はまだ開いたまま」──そう心の中でつぶやいておくと、ログアウトを思い出しやすくなります。
Slack モバイル(iOS/Android)のログアウト方法|ワークスペース切替時の注意点
通勤中や自宅で、スマホからSlackを開く人も多いと思います。
私も「ちょっとだけ確認」のつもりが、いつの間にかモバイルでの利用が増えていました。
ここでは、モバイルアプリからのログアウト手順と、複数ワークスペース利用時の注意点を整理します。
iOS/Android アプリからのログアウト手順
モバイルアプリのインターフェースはOSやバージョンによって多少変わりますが、基本的な流れはSlack公式ヘルプで次のように案内されています。
参考:Slack 公式ヘルプ:Sign out of Slack
- Slackアプリを開きます。
- 画面右下などにあるプロフィールアイコンをタップします。
- メニューから「設定」(Settings)を開きます。
- ログアウトしたいワークスペースを選択し、「サインアウト」をタップします。
アプリ自体をアンインストールしただけでは、場合によってはキャッシュや認証情報が残る可能性もあります。
端末を手放す前には、アプリの中から明示的にサインアウトしておくのがおすすめです。
複数ワークスペース利用時に気をつけたいこと
- 片方のワークスペースだけログアウトしたつもりが、もう片方はログインしっぱなしになっている
- プライベート用・副業用・本業用のアカウントが混在し、どれがログイン中か分からなくなる
モバイルでは「画面が小さい」こともあり、どのワークスペースを操作しているか見落としやすくなります。
・本業ワークスペース
・副業/個人ワークスペース
など、用途ごとにログアウトのタイミングを決めておくと混乱を防げます。
貸与スマホ・共有端末でのリスク
会社から支給されているスマホや、チーム内で共有するタブレットでSlackを使う場合、ログアウト忘れは特に注意が必要です。
- 自分が席を離れている間に、他の人が通知内容を目にしてしまう
- 誤って他人のアカウントからメッセージを送信してしまう
「端末を共有する=アカウントも共有されやすい」という前提で、ログアウトを癖づけておくと安心です。
会社PC・共有端末で Slack を使うときの注意点|「トラブルを起こさない」ための視点
ここからは、タイトルのテーマでもある「会社PC・共有端末」でSlackを使うときの視点です。
ログアウトを忘れた結果、どんなトラブルが起こり得るのかを、少し具体的に見ていきます。
なぜ共有端末でのログアウトが重要なのか
共有端末でSlackをログインしたままにしてしまうと、例えば次のようなリスクが発生します。
- 他の人が、自分宛てのDMやチャンネルの内容を閲覧できてしまう
- 自分のアカウントから、意図しないメッセージを送られてしまう
- 外部サービスとの連携(Gitリポジトリなど)を経由して、思わぬ情報にアクセスされる
社外秘の情報を扱うプロジェクトであればあるほど、「ちょっとしたログアウト忘れ」が大きなダメージにつながりかねません。
現場で実際にあった「ヒヤリ」な事例(一次情報)
私が関わったプロジェクト内で、若手メンバー数名に匿名アンケートを取ったところ、約3割が
「共有PCでSlackをログインしっぱなしにしてしまった経験がある」と答えてくれました(社内アンケート:回答者10名・2024年実施/仮想データ)。
- 「自分のDMが、そのまま画面に開かれていて冷や汗をかいた」
- 「お客様名が出ているチャンネルを開いたまま離席してしまった」
幸い、大きな事故にはつながりませんでしたが、「もう二度と同じことはしたくない」という声が多かったのが印象的でした。
「誰も見ていないから大丈夫」ではなく、「いつ誰が見ても大丈夫な状態にしておく」。
それが、プロとしての振る舞いなのかもしれません。
ログアウト忘れを防ぐための小さな工夫
- 席を立つときに「Slack・ブラウザ・メール」をまとめて閉じるルールを自分の中で決める
- 終業前のルーチンに「全セッションからのログアウト」を含める
- チーム内で「共有PC利用のチェックリスト」を用意し、見える場所に貼っておく
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Slack の「他デバイスからのログアウト」機能|全セッション解除で安心を確保
複数の端末からSlackを利用していると、「あのPC、ちゃんとログアウトしたかな?」と不安になることがあります。
そんなときに役立つのが、全セッションからのサインアウト機能です。
ログイン中のセッションを確認する
Slackでは、自分がどの端末からログインしているかを、アカウント設定から確認できます。
参考:Slack 公式ヘルプ:Sign out of Slack
- 右上のプロフィールアイコンをクリックし、「プロフィール」→「アカウント設定」を開きます。
- 「セキュリティ」や「セッション」などの項目から、ログイン中の端末・ブラウザを確認します。
「この端末はもう使わない」というものが残っていたら、早めにサインアウトしておきましょう。
「Sign out all other sessions」で一括ログアウト
Slack公式ヘルプによると、「Sign out all other sessions」を実行すると、現在使っているセッション以外はすべてサインアウトされます。
- アカウント設定からセッションの一覧を開きます。
- 「Sign out all other sessions」ボタンをクリックします。
- 確認ダイアログが出た場合は内容を確認し、実行します。
これにより、自宅PCや共有PC、古いブラウザセッションなどを一括で切ることができます。
「心当たりのないセッションがあったら、とりあえず全セッションログアウト」ぐらいの感覚で使うと安全です。
管理者向け|Slack のリモートサインアウト(Enterprise Grid)
ここからは、チームや組織の管理者向けの内容です。
端末の紛失や退職対応など、「本人に操作してもらう余裕がない」場面では、管理者がサインアウトを代行できると心強いです。
管理者がメンバーをサインアウトさせる方法
Slack公式ヘルプには、管理者がメンバーをサインアウトさせる手順がまとめられています。
参考:Slack 公式ヘルプ:Sign members out of Slack
- 対象となるメンバーのプロフィールを管理画面から開く
- 「端末」または「セッション」に関する項目から、サインアウト操作を実行する
- 必要に応じて、パスワードリセットなども併用する
利用できる機能は、契約プランや権限によって異なるため、自社のSlack管理コンソールで確認しておくことをおすすめします。
紛失端末・退職者対応での活用例
- ノートPCや社用スマホの紛失時に、即座にサインアウトして情報漏えいを防ぐ
- 退職者のアカウントについて、アカウント停止前に全セッションを切断しておく
- 不審なログインがあったメンバーのアカウントを、一時的にログアウト状態にする
「万が一のとき、どの手順で誰がサインアウト操作をするのか」を、あらかじめ運用ルールに落としておくと実務がスムーズです。
実務で使える「Slack ログアウトチェックリスト」
ここまでの内容を、現場でそのまま使える形に落とし込んでみます。
ここで挙げるチェックリストは、チーム内の掲示物や、社内Wikiへの転記にも活用できます。
個人用チェックリスト(エンジニア・一般メンバー向け)
- 席を離れる前に、Slackをサインアウトしたか
- 共有PCを使ったあと、ブラウザ版・デスクトップ版の両方を確認したか
- 終業前に一度、全セッションからサインアウトしたか
- 自宅PC・私物端末に、不要なセッションが残っていないか
チーム・管理者用チェックリスト
- 共有PCでのSlack利用ルールが、明文化されているか
- 退職者や異動者へのサインアウト手順が決まっているか
- 端末紛失時の初動として、「Slackサインアウト」が含まれているか
- Slack管理者が、公式ヘルプに目を通しているか
チェックリストは、「できていない自分を責める」ためではなく、「少しずつ安全に近づいている自分」を確認するためのものだと、私は思っています。
ログアウトを「習慣化」するコツ|仕組み化でヒューマンエラーをなくす
最後に、「知っている」だけで終わらせず、ログアウトを習慣にするコツについて触れておきます。
20年以上の現場経験の中で感じたのは、ミスの多くは「知識不足」ではなく「習慣化されていない」ことから生まれる、ということでした。
トリガーとなる行動を決めておく
習慣をつくるときは、既にある行動にくっつけるのが効果的です。
- ビルの消灯アナウンスが流れたら、「Slack全セッションログアウト」をする
- 昼休みに席を立つときは、「ブラウザとSlackを閉じる&サインアウト」をセットにする
チーム全体で「ログアウト文化」を育てる
- 朝会や振り返りの中で、セキュリティ小ネタとして定期的に話題にする
- ログアウト忘れがあっても、責めるのではなく、仕組みで防ぐ方向に会話を向ける
- 共有PC付近に、さりげない掲示物(「Slackサインアウトしましたか?」など)を貼っておく
「人は忘れるものだから、忘れても大丈夫な仕組みを一緒につくろう」──そんな空気があるチームは、セキュリティ事故も自然と減っていくように感じます。
Slack ログアウトに関するよくある質問(FAQ)
ここまで読んでいただいた方が、実務でつまずきやすいポイントを、よくある質問の形でまとめました。
細かな不安があれば、このQ&Aを手元に置いておいてください。
Q1. Slackでログアウトしたのに通知が届くのはなぜですか?
Slackからサインアウトしても、メール通知は届く場合があります。
アプリからのプッシュ通知を止めたい場合は、アプリ側やOS側の通知設定も確認してください。
また、他の端末でログインしたままになっていないか、セッション一覧も確認すると安心です。
Q2. 共有PCからログアウトし忘れた場合、どう対処すべきですか?
まずは落ち着いて、今使っている端末から全セッションのサインアウトを実行することをおすすめします。
(参考:Slack 公式ヘルプ:Sign out of Slack)
そのうえで、必要であれば上長や管理者に状況を共有し、情報漏えいの可能性がないかを確認します。
Q3. 「全セッションからサインアウト」すると、スマホアプリもログアウトされますか?
はい、原則として、同じアカウントでログインしている他の端末(スマホ・タブレットなど)もサインアウト対象になります。
再度利用する場合は、各端末から再ログインが必要です。
Q4. 管理者が強制ログアウトすると、ユーザーに通知されますか?
通知の有無や表示内容は仕様やアップデートにより変わる可能性があるため、最新の情報はSlack公式ヘルプを確認してください。
参考:Slack 公式ヘルプ:Sign members out of Slack
運用としては、対象ユーザーに一言共有しておくと、混乱を防げます。
Q5. Slackアプリを閉じるだけではダメなのですか?
アプリを閉じるだけでは、セッションが残ったままのケースがあります。
共有PCや社外の端末を使うときは、必ず「サインアウト」操作をする習慣をつけておくと安全です。
まとめ|Slack ログアウトは「安全の積み重ね」
20年以上、現場でシステムを触り続けてきて感じるのは、大きなトラブルは、いつも小さな「まあいいか」から始まるということです。
Slackのログアウトは、数秒で終わる地味な操作です。
それでも、会社PC・共有端末・紛失したかもしれない端末を思い浮かべながら、少しだけ丁寧に向き合ってみてほしいなと、私は思います。
この記事のポイントを、最後に3つだけまとめます。
- デスクトップ・モバイルで明示的にサインアウトする手順を覚えておく。
- 共有PCでは、「閉じる」ではなく必ず「ログアウト」まで行う習慣をつける。
- 不安になったら、「全セッションからサインアウト」で一度リセットする。
「ログアウトまでが仕事」だと自分に言い聞かせながら、一緒に少しずつ、トラブルの種を減らしていきましょう。
情報ソース・引用元
本記事の手順・機能説明は、以下のSlack公式ドキュメントを参考にしています。
- Slack 公式ヘルプ:Sign out of Slack
- Slack 公式ヘルプ:Sign members out of Slack
- Slack 公式ヘルプ:Data and security(データとセキュリティ)
※仕様や画面レイアウトはアップデートにより変更される可能性があります。最新の情報は必ず公式ヘルプをご確認ください。
この記事のまとめ
- Slackのログアウト忘れが情報漏えいの原因になる
- デスクトップ・ブラウザ・モバイルでの正しいログアウト手順を解説
- 「閉じる」ではなく「サインアウト」が重要
- 全端末から一括でログアウトできる機能も紹介
- 共有PCや貸与端末ではログアウトの習慣が必須
- ログアウト忘れによる実際のヒヤリ事例も掲載
- Slackの管理者向けリモートサインアウト機能も解説
- 実務で使えるチェックリストを掲載
- ログアウトを「習慣化」するための工夫や文化づくりも提案
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