この記事を読むとわかること
- Slackワークフローの基本構造と使い方
- 条件分岐を使った効率的な申請フローの作り方
- 初心者がつまずきやすいポイントとその対策
Slackを開くたび、通知の多さや作業の細かさに気圧されてしまう人を何度も見てきました。
「この申請、誰に回せばいい?」と立ち止まる瞬間は、誰にでもあるものです。
そんな迷いを少しずつほどいてくれるのが、Slackワークフローの「条件分岐」。コード不要で、ただルールを整理するだけで、流れがすっと整っていきます。
この記事では、初心者の方でもつまずかないように、Slackワークフローの使い方と条件分岐の仕組みを落ち着いた順番でやさしく解説します。
一緒に、小さな一歩を踏み出していきましょう。
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Slackワークフローとは?初心者がまず知るべき基礎
Slackワークフローは、日々の「これ、毎回同じ作業だな…」をそっと肩代わりしてくれる機能です。
まずは、初心者が最初に押さえておきたい基礎を見ていきましょう。
Slackワークフローの役割とは
Slackのワークフローは、申請の受付・通知・記録など、あらかじめ決められた手順を自動化する仕組みです。
チャットツールとしてのSlackが、チームの「動線」まで整えてくれるようになります。
トリガーとステップの2つさえわかれば十分
初心者が最初に理解すべきなのは次の2つだけです。
- トリガー:ワークフローが始まる合図
- ステップ:その後に続けて行われる処理
まずは、このシンプルな構造だけ意識すれば大丈夫です。
できること・できないこと
Slackワークフローは、通知やフォーム、条件分岐などの操作が簡単に作れます。
一方で、複雑な計算や外部システムとの自由な連携には限界もあります。
初めは「今できる範囲で小さく作る」ことが成功のコツです。
Slackワークフローの使い方:最初の3ステップ
ワークフローは、実は「3つの基本ステップ」を押さえるだけで理解が一気に進みます。
大切なのは、機能を一気に覚えようとしないことです。
ステップ1:トリガーを決める
たとえば次のようなタイミングで起動できます。
- ユーザーがショートカットから実行するとき
- メッセージのメニューから開始するとき
- 特定日時に自動起動するとき
ステップ2:ステップを追加する
ステップは「何をするか」を決める部分です。
初心者でも扱いやすい代表例は以下です。
- メッセージの自動送信
- フォーム入力の受付
- 入力された値の保存(変数)
ステップ3:公開してテストする
公開したら、まずは自分で実行して動きを確かめます。
設定ミスは小さなところで起きやすいですが、テストすればすぐに気づけます。
条件分岐(ブランチ)とは?仕組みとイメージ
条件分岐は「もし〜ならこう動く」という、ワークフローの流れを変える仕組みです。
複雑に見えますが、実際にはとても直感的に扱えます。
条件分岐の基本イメージ
条件分岐は、入力された値に応じてルートを変える機能です。
例:「申請の種類がAならAチーム、BならBチームに通知する」
条件にできる主なデータ
- 選択式フォームの回答
- テキストの入力値
- 数値(金額など)
- ユーザーID・チャンネルIDなどの内部データ
よくある誤解
「複雑な計算が必要なのでは?」という不安を持つ方が多いですが、基本は「選ばれた値を比較するだけ」です。
思っているよりずっとシンプルです。
実例:初心者でも作れる「選択肢による通知分岐ワークフロー」
ここからは、初心者がすぐ試せる「選択肢によって通知チャンネルを変える」ワークフローの例を紹介します。
実務でもよく活用される、シンプルで使いやすいパターンです。
実例:申請区分に応じて通知先を変える
フォームで「区分」を選択式にし、次のように分岐させます。
- 区分=購入 → チームAのチャンネルへ通知
- 区分=問い合わせ → チームBのチャンネルへ通知
設定ステップ
- フォームステップを追加し「区分」を選択式で作成
- 保存用の変数を設定
- 「Add a branch(分岐を追加)」を選択
- 条件に「区分の値」を指定
- 各分岐先に通知ステップを追加する
実務で見かけた工夫
例えば、金額によって承認者を切り替えるフローを条件分岐で再現したケースがあります。
条件は「◯円以上かどうか」だけでしたが、それだけで担当者の迷いは大幅に減り、作業がすっと流れるようになりました。
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よくあるつまずきと解決策
Slackワークフローの設定は慣れれば簡単なのですが、最初は小さなつまずきが起こるものです。
ここでは、それらを先回りして解消します。
条件分岐が表示されない
プランによって利用可否が異なるため、機能が非表示になっている場合があります。
分岐が正しく動かない
選択肢の文言が一致していない、変数が空になっているなど、細かな設定ミスが原因のことが多いです。
トリガー選びで迷う
不安がある初心者は「ショートカット起動」を選ぶと安全です。
意図しないタイミングで動作しにくいからです。
これだけは覚えておきたい設定のコツ
ワークフローは「正確に流れること」がいちばん大切です。
そこで役立つ、小さな工夫をまとめておきます。
選択肢の文言は統一する
条件分岐は文字の完全一致で判断するため、表記ゆれは動作不良につながります。
通知先チャンネルは先に作っておく
構造が固まっていると、分岐設計もぶれなくなります。
分岐は大分類から作る
細かい分岐を先に作るほど混乱します。
まず大きく分け、その後必要に応じて細かくしていきましょう。
小さく作って、小さく改善する
一気に完成形を作らなくても大丈夫です。
動くものをひとつ作り、少しずつ積み重ねていきましょう。
FAQ(初心者がよく抱える疑問)
初めてワークフローを作ると、自然といくつか疑問が浮かぶものです。
よくある質問を、分かりやすくまとめました。
条件分岐は無料プランでも使える?
一部のプランでは条件分岐が利用できない場合があります。
設定画面に「Add a branch」が表示されているかを確認しましょう。
変数とは何?
フォームで入力された値などを一時的に保存する箱のようなものです。
条件分岐では、この値をもとに流れを決めます。
ワークフローは後から修正できる?
はい、可能です。
修正後は必ずテストを行い、意図しない動きがないか確認してください。
既存ワークフローをコピーできますか?
複製機能を使えば、既存のワークフローをベースに新しいものを作れます。
改善や試作に便利な方法です。
まとめ:Slackワークフローは「積み重ね」で使いこなせる
Slackワークフローは、初心者でも自然と身につけられる便利な自動化ツールです。
特に条件分岐を覚えると、日常の判断作業が驚くほど軽くなり、チームの動きも整っていきます。
大切なのは、焦らないこと。小さく作り、小さく試し、少しずつ積み重ねていけば、あなたの仕事に寄り添う「自然な流れ」がSlackの中にできあがっていきます。
この記事のまとめ
- Slackワークフローは手順の自動化を助ける機能
- 初心者は「トリガー」と「ステップ」の理解が鍵
- 条件分岐で通知先や処理の流れを柔軟に変更可能
- 選択肢や金額などで処理を分岐させる実例を紹介
- 表記ゆれやテスト不足が失敗の原因になりやすい
- トリガー選びには「ショートカット起動」がおすすめ
- 小さく作って、小さく改善するのが成功のコツ
- 条件分岐はコード不要で直感的に設定できる
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